都会では 60代以上が半数住んでいるという日本のマンション。
もしも 築30年以上経ったマンションに これからもそのまま20年以上住むとしたら
歳老いて住んでいる自分のマンションは 50年以上前のものということになります。
そんな住まいで 老後を迎えたとき 安心して住んでいられるでしょうか?
住まいも老後の為に備えるタイミングが大切です。
「シニアリノベーション」を 知っていますか?
新築ではなく 今まで住んできた家、または既にある古い家やマンションを
老後のライフスタイルを考えて 全体的に見直し より良いものに改修工事することです。
故障したものや部分的な直しの リフォーム工事とは異なります。
老後を快適で健康的に暮らすためには
建物の表面的には見えない部分(配管や配線など)の改修と
衰えてきた身体に適した暮らし方のための準備が必要なのです。
マンションでなく戸建住宅の場合は
見えない部分に耐震構造的な補強等 より準備が必要な場合もあります。
定年を迎え、人生を再スタートする世代になったときの自分の住まいが
これまでの仕事中心の生活から 家庭にいる時間が多くなり趣味中心となったり
将来的に もしもの時の介護や介助がしやすく車椅子への対応やヘルパーさんにも分かりやすい等
そんなことも考えられている住まいになっているのか?
住宅ローンやリフォームローンは組めなくなる世代だから
退職金等の手元資金がどれだけ有るか、真剣に考えておかないと、
将来的に 金銭的なことやそれ以外で子供に負担してもらわないと対応できない問題がでてくることはないのだろうか?
子どもがいたとしても 今の時代は若い人たちは自分たちのことでいっぱいのはず。
だから 60代からの世代は、住まいについて考えておかなければならない事が
とてもいっぱいあるのです。
「シニアリノベーション」は できれば50代から考えていてほしいことだと私は思っています。
日本人の平均寿命は女性87.05歳、男性80.79歳になりました。
もし、自分が男性で今55歳だとしても 後26年生きなくてはなりません。
女性ならば後32年、今より若くなく動きが鈍く忘れっぽくなっても生きなくてはなりません。
子育てもローンも終わり定年退職してほっとして安心だと思っていた我が家は
そこからまた30年経っても 老後を快適で健康的に暮らせる住まいだと思いますか?
心身共に健康で穏やかでいられ、安全に守ってくれる場でなければならない自宅は
臨終の日を迎える時まで おひとり様になっても安心して過ごせる場にしておきたいものです。
だから 元気な50代から「老後の住まい」をもっと考えていてほしいのです。
私は 80代90代のお客様の住まいに関わってきたから気づいたことがたくさんあります。
そして 今年95歳になった自分の父の介護をしているからこそ
感じていることもたくさんあります。
だから この歳になった私だからわかったこと、そして これからの自分に必要な事を ますます準備して 充実させていきたいと思っています。
機能はもちろん心豊かで生きがいある生活を送るために〜
シニアのための「家開きリンベーション」の必要性を 住まいの設計をしてきた者として 強く感じています。